自分の価値観を大切にするヒント
『自分の価値観って何かな』
『自分のあり方って・・・』
どうしたら持てるのかわからない・・・
そう思っている人向けの記事になります。
キャリアとはよく聞くけど、実は意味をわかっていない
知ってると役立ちそうだけど、仕事のことでしょ?
はじめの理解でつまづくと、『なんだかよくわからない、、、苦手・・・』
と思い込んでいまいがち。
この記事を読めば、『キャリアについて考えるのが難しい人』が将来にわたって
自分の価値観や判断軸を見つけるヒントになるキャリアアンカーについてご紹介します。

キャリアアンカー?
キャリアアンカーの概念
組織心理学・経営理論の研究者でマサチューセッツ工科大学名誉教授のエドガー・H.シャインによって提唱されたキャリア理論で、個人の価値観や欲求に基づく『職業能力適正自己診断』の傾向や方向性を見出す考え方です。
漫然と働いているようでも、組織や環境、そして仕事から少しずつ自分の適応能力や価値観、新たな欲求を形成しながら働いている。
しかも、働く人々は仕事生活の中から自分の期待する、希望する働く姿を心に秘めていきます。
はじめは、漠然としていても次第に明確に意識されることで「失いたくない」とか「譲れない」という思いが強くなります。でも、それが感じられない、見えない状態では不安や不満が先行するようになり、自発的な行動が薄れていくようになります。
海を漂っている。
流れに身をまかす。
浮草のような気持ち。
錨(イカリ)のない船で航海をするような不安かもしれません。

シャインは、これを『キャリアアンカー』と名付けました。
キャリアアンカーは、自分のキャリアや働き方を選択する際に、どうしても譲れない「価値観」や「欲求」「コアコンピタンス(能力)」のことを指します。
アンカーとは英語で「錨(イカリ)」という意味です。
自分を船に、人生を航海に例えた場合、錨(キャリアアンカー)は、船が潮目で流されてしまうことを防ぐ働きをします。
つまり、キャリアアンカーは、生涯に渡り自分の働き方の軸となるものです。
自分の軸を理解しておくことは、満足度の高い働き方を選択していく上でとても有効に働きます。
自分のあり方を知る方法
自分のあり方を知ること
シャインはこれを【自己イメージ】という考え方で説明しています。

自己イメージって何だろう。
自己イメージとは”感じるもの“”信じるもの“心理学的には『自己概念』と言われます。
れに正解があるものではありません。しかし、時間の経過や経験によって、確信へと近づくことができます。
最初から、確認があればいいのですが。そこは人も組織も環境もイメージをクリアにする要素となります。
シャインは簡単な理解の仕方を説明しています。
自分の“望み”を確認する方法です。
こんなことを仕事と照らし合わせながら、心の拠り所に“錨(いかり)”を徐々におろしていく。
自己のイメージが少しずつ見えてくる、感じてくる。自分の希望や欲求と合致していくことにより、仕事の上での「適応力」や「順応力」も強化されます。
時間の経過によって、それは将来への期待ややり甲斐などにも影響を及ぼすことにつながります。

自分はどうしたいのか?自分への問いかけになるのかな
アンカーを探す3つの問いかけ
1 自分は何が得意か
2 自分は何をどんなことをやりたいのか
3 どんなことをやれば気持ちが満たされるのか

この3つの問いかけがキャリアの拠り所を探る出発点です。
好きか嫌いか、向き不向きも大きな判断基準になりますが、仕事に関していえば、
好き嫌い、向き不向きはある程度の努力で克服できます。
ただし、それがキャリアアンカーではありません。
もっと簡単に言えば同じ仕事を10年やればある一定のレベルを確保することができます。
いま、どのような仕事、キャリアに就いているかということは関係なく、自分の仕事に関する指向性、動機、価値観、そして才能についての自覚が自己イメージされることで、これは自分にとって将来役立つ、必要なことだ、だからもっと納得のいく方法や工夫を積み重ねることが必要だと判断できるようになります。

自分のキャリアアンカーを自分が知っていないと・・・
仕事に不可欠な異動、職種転換などの要請などに対しても一時的なインセンティブや高揚感に影響を受けてしまい、後になってから不満を感じるような就職や転職につながってしまう場合もあります。このような状況を避けるためにも自分のキャリアアンカーを知っておくことが大切です。
キャリアや働き方は選択できる
満足度の高いキャリアや働き方は自分で選択できる。
自身の根っことなる軸を把握することで、昇進や転職、結婚など様々な人生の節目で、
自分の望む満足度の高い働き方を選択しやすくなります。
行き当たりばったりで、
後になってから不満を感じるような就職や転職をしてしまうリスクを回避できます。
自分のことを自分が知らないと、物事に流されがちになったり、他責になったり・・・
自分の根っこの部分をしっかり掘り下げてみましょう。
大事にしたいこと、大切にしたいこと、これだけは!
ということを思いつくまま3つ考えて、紙に書きだしてみてください。
人生は選択の連続です。
何を選択するのかは自分次第ですよ。
キャリアアンカーの8つのカテゴリー
A専門・技術的能力:特定・専門
・タイプ:専門家・技術者としての能力を発揮したい
・目標:昇進して管理職になるよりも、現場の仕事を続けたい
・価値観:特定の仕事について高い能力と意欲をもつことに価値を見出す
B総合的経営管理能力:総合管理
・タイプ:出世思考が強い
・目標:マネージャーや管理者を目指す
・価値観:組織を管理し、一定の目標を掲げ成果を生み出す役割、経営者的役割に立つ事に価値を見出す
C自律・自律志向:自由・自律
・タイプ:干渉や規制よりも自分のペースやスタイルを守って仕事をすすめたいという研究職、専門職
・目標:規律や他者のつくったルールで縛られたくない為、行動の自由度が高い環境で仕事をしたい
・価値観:集団行動が苦手でマイペースで独立独歩
D保障・安定:安全・安定
・タイプ:安定的組織や生活の安全性を重視する
・目標:安定していて終身雇用が期待できる大企業や公務員として働ければ集団活動も苦にならない
・価値観:緊張感を嫌い平静とゆったり感を好む
E起業家的創造性:創意・創業
・タイプ:企画創造や芸術家、起業家的志向を目指す
・目標:企業に属していても最終的な目標は独立・企業の機会を選ぶ
・価値観:新しい製品やサービスの開発、組織の立ち上げ、既存事業の買収・再建などの能力を究めたい
F奉仕・社会貢献:サービス・大儀への献身
・タイプ:医療・看護:社会福祉・教育などを目指す
・価値観:仕事や能力を通して世の中を良くしたい
・目標:世の中の為になるかに最も重要な価値を置く
G挑戦・チャレンジピュア:挑戦・克服
・タイプ:企画開発など“たとえ困難な状況”でも挑戦する。
・目標:現状維持よりも日々挑戦が人生のテーマ
・価値観:誰しもが無理だと思うような厳しい状況下で問題を解決することに喜びを感じる
H調和的なライフスタイル:生活様式
・タイプ:仕事とプライベート、企業人と一個人とどちらも大切に考え、両者とのベストバランスを常に考えている。
・目標:熱心に仕事に打ち込む一方で、子供が生まれると育児休暇を取得し、育児にもしっかりと関わりたい
・価値観:在宅勤務や育休制度などにも魅力を感じます。一方で予定にない会社の飲み会や残業はきっぱりと断る事ができる。

当然、これだけが全てではありませんが、なんとなくでも自分のタイプとか傾向がわかりましたか~?
まとめ
今回は、自分のキャリアの軸を知るためのヒントとしてキャリアアンカーについてご紹介しました。
周囲の情報に自分の人生を振り回されないように、自己分析の手法として活用してみてください。
人生の決断をしなければならない時に、きっと役に立つはずです。
自分を知るって、意外と難しい作業になります。
自己理解をすすめることによって景色が変わるかもしれません。
ものごとには『正しい取り組み方』といものがあります。『うまくいかないな~』
『難しいな~』感じたら取り組み方を変えてみてください。
知らなかったわ~という機会損失にならないためにも、
自分のキャリアアンカーを知って、自分で行動をおこしていきましょう。
ョンを起こすと、その後の流れがガラッと変わりますから。

以上、参考になれば嬉しいです!