先日、日本アロマ環境協会主催、アロマ大学アロマ環境学科(オンライン)を受講しました。
資料等の転載はNGなので、わたしの受講感想を記したいと思います。
今回、受講したアロマ環境学科の内容は、「和精油から学ぶアロマ環境の未来」
徳島県佐那河内村にある松山油脂株式会社山神果樹薬草園 様のご講演でした。
事前に、柚子、伊予柑、酢橘の3種類の精油が送られてきていたのですが、
その中で、まずはじめに好きな精油アンケートがとられました。
95名中、回答者84名。(回答率88%)
1位 柚子 58%
2位 伊予柑 23%
3位 酢橘 13%
4位 かぼす 6%
という結果がわかりました。
わたしは特に柚子の香りが大好きです。
でも、食用としては酢橘がやっぱり好きです。
こちらで製造されている柚子、伊予柑、酢橘には、ベルガプテン、フロクマリン類等の光毒性がないようでした。
一般的な柑橘系の精油は光毒性があって気になるところでしたので、スキンケアに使うのなら嬉しいですね。
柑橘系精油の抽出法で一般的には、水蒸気蒸留法や圧搾法が主流になりますが、山神果樹薬草園さんでは、
イタリアから機械を導入されて独自のカスタマイズを施しペラトリーチェ(丸ごと皮削り製法)で
精油の抽出を行っています。
これは熱を加えずに抽出できて、香りの持続性がある製法とのこと。
また、変質の原因となる果汁との接触がないために果皮の香りがフレッシュで長く香るのが特徴。
ただし、リモネン成分が少なくなるそう。
動画でプラントを拝見しましたが、柚子を洗浄するところから始まって、とても大掛かりな工場になっていました。
テニスコート85面分の敷地で自社で柑橘類を育てていて、周辺の生産者さんと合わせて年間で、なんと柚子25トン!
酢橘15トンもの量を取り扱って食品加工品や化粧品原料の自社製品を製造されています。
興味深いのは精油のやっぱり精油の分析表です。
詳細は不明でしたが、資料から読み取れたことは、柚子は約35種、伊予柑の成分が約38種に対して、
酢橘は約68種もの成分から構成されていて、微量成分が多く含有されていること。
酢橘の精油は、スパイシーな香りがすると例えられることが多いのですが、
パクチーの香り成分のオクタナールやクミンアルデヒドが含有されているので、スパイシーさを感じるのですね。
スペアミントやサンダルウッドに含有されている成分等もあるそうです。
伊予柑には、ネロリに含有されているネラール、ゲラニオール成分があるので鎮静作用があることがわかりました。
酢橘のように約68種類もの成分構成があると、酸化や劣化しやすく、香りの変化が起こりやすい。
そのために本来の香りとの相違があるので、酢橘の研究している方から、とても難しいといわれているそうでした。
なるほど、だから酢橘の精油は流通しにくいのですね。
わたしはスキンケアは手づくりを続けています。
以前は柚子の種を焼酎に漬けこんだものを化粧水として使用していたことがあります。
現在は、精油のブレンド以外にローズウォーターなどのハーブウォーター、シアバター、蜜蝋などの
自然素材をメインに自分でスキンケアアイテムを作っているので製品を購入することがないのですが、
皆さんの一生懸命な取り組みがよくわかったので機会があれば是非購入してみたいと思います。
山神果樹薬草園様は今後は、種子の活用も検討されるとのことでした。
ナチュラル志向の方には購入しやすいと思いますよ。